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あら煮

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今月のクラスソワレの魚料理。
ジュレをくずしてお魚のソース代わりにして召し上がっていただきました。

この料理で使った鯛のあらは 毎回 必ずお魚屋さんからもらってきて
毎日のように 甘辛く炊いて食べていました。大好きなので。
開けてからしばらく経つ焼酎があったので
じょぼじょぼと贅沢に焼酎を使って煮ました。
水は1滴も使いません。
水を使わない煮かたは祖母から母へと受け継がれている魚の煮かた。
なので、私も。

だから、あら煮を作るときはいつも 母を飛び越え、祖母のことを考えます。
台所で 口をきゅっと結んで
ちゃっちゃっちゃっ、と手早くどんどん料理を仕上げていった祖母のことを。
祖母が料理を作ってくれる時は
ぜったいに私に手出しをさせてくれませんでした。
小さい私としては、会わなかった間に練習していたきゅうりの薄切りなんかの腕前を
見せる気満々なのですが、厚みが違うと味がかわるからだめ!とぴしゃりと言われました。
(そう、もちろん、自分では薄切りのつもりでも、決して薄くはなかったので。)
それで、べそをかいたことも数知れず・・・。
今は、祖母がたまにしか会わない私たちにおいしい料理を作ってくれようと
そこまで真剣になってくれていたんだ、というのがわかります。
そして、子供相手にもかかわらず、ただの晩ご飯の準備にもかかわらず
ああした祖母の生真面目さに くすりと口元が緩みます。

なので、祖母を思い出した時は
私も口をきゅっ、と結んで背筋をのばして料理をします。
食べてくれるヒトのために
あんなふうにびしっと料理ができますようにと思いながら。
それが 毎日の何気ないごはんであっても。