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2010年11月30日

ひさびさの。

数日前、道を歩いていて、毛並みがとってもきれいで
美しく、かわいく、
そしてお目めがとっても優しくて賢そうなワンコがいたので、
うわぁ〜〜〜〜〜、と見とれながらすれ違ったのですが、
そのリードを持っていたのは、関根勤さんでした。

おお、びっくり!と思い、
どきどきがおさまらないまま、お買い物に入ったお店で
レジの順番を待っていたら、
前に並んでいたのはマリエさんでした。
わ〜〜〜!!
なんだなんだ??どっきりカメラ???と思いました。

しかし。
マリエさんのあの美しさは何でしょうか??
特に目。もう、きれいきれい。うっとりしてしまいました。
きれいな女性を見ると、見ただけで、
こうも、うきうきと楽しい、快活な気持ちになるんだなぁ!と
改めて実感。
って、私、おぢさんか??

その前は、一人で、ぼうっっと待っていたエレベーターが開いたら、
ヒロミさんがやっぱり一人で乗っていました。
これも、びっくり。
で、行きたい階だと思って間違えて降りかけて
“あ、間違えた”と言っていました。
ヒロミさん、おしゃれで、とてもステキでした。

さらにその前は、お菓子を探しにいったら、
森山未來さんがいました。
とてもおしゃれでかっこよかったです。

ところで。
ヒロミさんに遭遇したことを母に話していて、
母がわからないようだったので、一生懸命説明していたのですが、
気付くと、
“だからぁ、B29のヒロミさんだってば!”
と、微妙に違っていたのは私でした。
でも、母は、
“ああ!わかった!松本ヒロミさん??“と
すっかり合成しているのでした。
おぢさんどころじゃなく、二人して、
完全におばあちゃんな会話でした。


久々の更新が、有名人遭遇情報って、
どうなんでしょうか?と思いつつ、ア〜〜〜〜〜〜〜ップ!!

2010年11月16日

お知らせ 長〜〜〜〜いです。

恵比寿の有隣堂さんの店舗で、
「また食べたいと思わせるとっておきの料理を作る一冊」
として、私の本を5冊も取り上げて紹介してくださっています。
『QUICHES』(キッシュ)『TERRINES』(テリーヌ)『CAKES SALES』(ケークサレ)『TARTINES』(タルティーヌ)『ヴェリーヌ』です!
とてもとても嬉しいです。
嬉しすぎて、くらっ!としたほど。

今日、ちらり、と見たら、『TERRINES』が売り切れていた模様。
どきどきしました。(笑)

慌ただしい季節ではあるけれど、
クリスマスの頃は、手間のかかるテリーヌも作ろう、と思ってくれる方が
いるじゃないかな?と思ったら、
温かい気持ちになりました。

ずいぶん前、ノエルにフランス人の友人のおじいちゃんの家で
過ごさせてもらいました。
そのおじいちゃんは、
ペリゴールという地方にいたのですが、このペリゴールは、
美食家なら誰もが知っている美食の地。
なぜかというと、フォアグラやトリュフの有名な産地なので。
おじいちゃんはその地方の小さな村の村長さんだったのですが、
この村では、ほとんどの家で、ノエルには毎年、
豚を屠ってごちそうとしていただいているのだそうです。
(秋に森のドングリをたんと食べて、脂がのった豚は、
ノエルの頃がいちばんおいしい、と
このおじいちゃんに教えてもらいました。
まだ、日本で、イベリコだの、東京Xだのと言う
ずいぶん前のことです。)
毎年毎年、友人たちは、その豚を家族総出でさばいて加工して
過ごすのだそう。

12月の20日に到着し、その翌日に豚が家まで連れてこられました。
これから、屠る、というので、じゃぁ、私は家の中にいる、と言ったら
おじいちゃんに、“麻紀は豚を食べないのか?”と聞かれ、
“食べたいです”と答えたら、
“ならば、豚の最後の声をちゃんと聞きなさい”と言われました。
・ ・・。 おじいちゃんの言うコトは、正しい・・・。

そうやって屠った豚は、まず、血を抜いて、その血はためます。
ブーダンにするためです。
次に、さばき屋さんが、おおまかにさばいてくれるのですが、
そのあとは、ノエルまで、3日間ほどかけて
納屋で、5人で、ひたすら豚をさばき続けました。

おじいちゃんは高齢なので、経過を見守る係。
現場は、友人のお父さんがびしっと仕切ります。

はじめは、大きな肉の塊でしかなかった豚が、
フィレ、フィレミニヨン、もも、バラ肉・・・と
お父さんによって次々さばき分けられ、
その指示のもと、
フィレはノエルの夜のごちそう用に大事にしまわれ、
バラ肉は粗塩をすりこんで、ベーコンにする下ごしらえをし、
テリーヌやソーセージ用に肉にアセゾネ(塩、こしょう)して
スパイスを混ぜ、マリネし、と、どんどん、加工していきます。

朝から、肉をさばいてさばいて、お昼ごはんを食べて、
またさばいてさばいて、夜になる、と日々、肉さばきと仕込み。

納屋の中では、暖炉にマルミットという半球形の大きな鍋をかけていました。
屑肉がでると、どんどんそのマルミットの中に入れていきます。
大事な命をいただいたのですから、どんな小さな肉片も無駄にはしません。
お父さんが、とろ火の状態を保つよう、時々、
薪をくべたり、ふぅぅっとふいたりします。
途中で、お父さんが、塩やねずの実、ローリエなんかを足して、
1日の仕事(肉さばき)が終わると、蓋をして火を消します。
翌朝、また、火をつけて、また、屑肉を加えて・・・と繰り返し、
ノエルの日には、いつのまにか、お鍋が溢れんばかりになっていて、
これが、リエットになるのです。
納屋には手動の缶詰め機があって、このリエットを缶に分け入れて、
近くのトリュフ市で買ったトリュフをひとつずつ
きゅっ、きゅっ、と埋め込んで蓋をしました。
もう1種類には、フォアグラもきゅっ、きゅっ、と詰めました。
できあがった缶詰めは、ノエルがおわって、子供や孫が、
また、それぞれの生活の場に帰る時、
おじいちゃんがそれぞれの家族の数を考えて分配します。
私もふたつ、いただきました。

ノエルまでのこの数日間の間、たくさんのことがありました。
まず、さばき屋さんには、お昼をごちそうします。
シャンパンといいワインも開けて、
ありがとうの気持ちを伝えます。
今年あったことなど、たくさんおしゃべりしながら、
9人で賑やかにお食事し、お礼に、
さばいたばかりのフィレ・ミニヨンという
フィレの中でもいちばんおいしい部分を差し上げます。
“よいクリスマスを!よい新年を!”といってお別れします。

合間に、ノエル前に村にたつトリュフ市やフォアグラ市にも
連れて行ってもらました。
お父さんや友人は、ゆっくりぐるりとひとまわりし、品物を定めます。
売り手の人と時々、やりとりをするのですが、
どんどん売りこんでくる人もいれば、
ちょっとすかした感じの人もいます。
トリュフは必ず手に取って、匂いをかぎます。
買ってきたトリュフは卵と一緒に容器にしまいます。
卵にトリュフの香りをつけるため。
これで、朝、オムレツを作って食べました。

長い間何度も吟味して買ったトリュフとフォワグラで
お父さんは、ノエルの夜、パイ包みを作ってくれました。
(ていうか、トリュフを豪快にだんだか切るので、ばらばらと床に落ちて、
手伝っていた私は、はらはらしましたが)

トリュフ掘りにも連れて行ってもらいました。
トリュフは、栽培が難しいので、その採れる場所を知っていることが
トリュフ採りを生業とする方々の生命線となります。
だから、それぞれの方に秘密の場所があって、
それは、ぜったいに教えられないこと。
ですが、ここは、村長、というおじいちゃんの威光で、
特別に連れて行ってもらえました。
昔は、豚に掘らせたそうですが、豚は維持するのにお金と手間がかかるので、
近頃は、ワンコに掘らせます。
“かの地”に到着すると、3匹のマルチーズがわぁ〜〜〜〜っと駆け出して、
くんくん嗅ぎ回ると、前足でしゃっしゃか掘りだしました。
そうすると、トリュフ掘りのおじさんは、ワンコの口に、
ひゅっ!とショコラを押し込みます。
その途端、ワンコは、そのショコラを味わうのに夢中になり、
その間に、ニンゲンはトリュフを掘り当てるのです。
だから、あのワンコたちは、トリュフの香り=ショコラのおいしさ、
なんですねぇ〜。
ところで。
この時、友人とそのお父さんは、“俺たちだって、トリュフを見つけられる!”
と息巻いて、地面にはいつくばって、くんくんくんくん、
匂っていました。
“ここにある、ぜったい!!”と言って掘るのですが、
もちろん、ひとつも見つけられず・・・。
やっぱり、ワンコにはかないません。
その帰り、このおじさんの家に寄り、自家製の果実酒をごちそうになりました。
その日、掘ったトリュフは、お父さんがお礼がてら全部買い取りました。
先方が言った金額に少し上乗せをして。
帰り道、お父さんは、“いや〜〜〜〜、おっきいのが出なくてよかったよ〜”
と言っていました。(笑)

夜には、近くの幼稚園や小学校で、
子供たちが演じる、キリストの生誕劇を家族みんなで見に行きます。
村のみなさんや、帰省したそれぞれの家族もみんな集まるのです。
手作りの衣装を着た子供たちが、
一生懸命演じる劇を、村のみなさんは、時には声を出して笑いながら、
いとおしそうに微笑みながら見ていました。

今となっては、もう、ずいぶん前のことになってしまいますが、
この年のノエルのことは、今でも鮮明に覚えているのです。
たった数日間のことですが、私は、あの時、毎日、何度も何度も、
日々の暮らしって、こういうことなんだ、
日々を生きるって、1年を過ごすって、こういうことなんだ、
幸せってこういうことなんだ、としみじみ思っていたからです。

しみじみと、時にぐぅぅっと胸にこみ上げて来る感情は、
今でも忘れられません。
決して派手でないけれど、
毎日淡々と、でも丁寧に、深呼吸するように生活すること。
ノエルの夜、教会の礼拝で、
その厳かな雰囲気と、片方で温かな雰囲気に、
ココロがびりびりと震えて、思わず涙がこぼれました。
フランスという国の懐の深さや、
愛情に満ちた人々のことが、ちらとでも、わかったような気がしたのです。

そして、
テリーヌ・ド・カンパーニュが生まれた風景はそんなところにもあるのです。
(カンパーニュはフランス語で、田舎といった意味があります)

誰かにおいしいものを食べさせたくて一生懸命作る料理もありますが、
テリーヌは、作るヒトが楽しめる料理です。
おいしく食べられるまでに3日かかるなんて〜!と思うかも知れませんが、
少しずつ姿を変えていく過程を感じられるのは、作り手だけです。
その楽しさは格別。
そして最後、すっ、と包丁を入れて切り分ける時の
喜びと言ったら、もう、もう・・・・!!
これは、料理をするヒトだけの特権なんです。
だからぜひ、その楽しさを
味わいながら、かみしめながら作ってみてほしいのです。

2010年11月13日

お知らせ

新しい本が発売になりました。

『TARTINES』(タルティーヌ)です。

タルティーヌは本来はフランスで朝食に食べるもので
ざくざくと切り開いたバゲットにバターを塗ったものです。
びっくりするくらいシンプル。

もう十数年も前の話しですが、
初めて、タルティーヌというコトバを知ったとき、
そのフランス語らしい響きにどきどきわくわくしました。
でも、現物は、そういうものだったので、
なんだか、ひどく残念に思ったのです。
私だったら、タルティーヌなんていうかわいい名前をつけたものは、
その名にふさわしいように
すてきに仕上げるのになぁ、と思ったりして。
だから、
折に触れては、こんな“タルティーヌ”があったら楽しいのに、と
つらつら想像していました。

そこで、今回は、私が今までアタマの中で作ってきた
たくさんのタルティーヌをカタチにしてみました。

最近はおいしいパンもたくさん見つかるので、
パンとのマリアージュ(組み合わせ)も楽しんじゃいました。

私が空想してきた私なりの“タルティーヌ”は
パンをお皿に見立てて、
おいしい組み合わせの素材をのせた、パンごと食べられるごちそう。
お皿にのった気取った料理じゃないけれど、
ちゃんと丁寧に作ってあるごちそうです。

皆さんにも楽しんでいただけるとうれしいです。

今回は、ちょっと長い文章もがんばって書きました。
いつも、レシピの説明文の2−3行を書くのも
けっこう、がんばっているのですが、
それよりずっとずっと長いです。
私の文章をそのまま生かしてくださったので、
なんだか、ヘンなところがあるかもしれませんが、
大目にみてください!


お知らせがもうひとつ。
『ディップの本』が増刷になりました。
たくさんの方に見ていただき、とてもうれしいです。
ありがとうございます!

先日、ロブションのパン屋さんのシェフが、
この本をキッチンのみんなで見てくれている、と話しかけてくださり、
そのうち、商品として作ってお店に並べさせてもらうかも(笑)
と言われました。
すごくおいしいパンを作るヒトにそう言われて
とてもうれしい・・・。

あ、もしそうなったら、商品はロブションさんで買っても、
レシピは私の本を買ってくださいね〜〜。(笑)
ちなみに、隣のワインショップのPARTYさんで
『ディップの本』買えます。
しっかり宣伝。