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2014年07月22日

ブラボー!!

『シェルキュトリー フランスのおそうざい』が
重版になりました!!

見ていただいたたくさんの方々、
ありがとうございます。

この本を見て、
フランスに行きたくなった、と言ってもらえるのが
すごくうれしいです。

パリのシャルキュトリー(おそうざい屋さん)に行くと、
この本に載っているお料理にきっと出会えます。

人気のお店は、お昼時と、夕方には、ものすごく混んでいて、
その日のおそうざいを選ぶお客さんの真剣なまなざしと、
テキパキ、お客さんをさばくお店の人のやりとりを見ているだけでも
わくわくしてきます。

お客さんは、どんなに混んでいても、
その日自分が食べるものを選ぶことに対しては本当に真剣、という感じで、
「スパイスは何が入ってるの?」とか、
「ハムは、今日はちょっと厚めにスライスしてね。
りんごをソテーして添えるから」とか、
「ああ、もっとシャンピニオンを入れておくれよ、マダム」と
ウインクするムッシュとか。

お店の人も、決して嫌な顔はしません。
手はとめないけれど、でも、ちゃんと答えます。
だって、自分たちが自信をもって作っている
自慢のシャルキュトリーだから。

食べものをまん中にして、本当にみんなわくわく生き生きしているのです。

ああ、豊かだなぁ、と私はいつも思います。
そして、
ここでお買い物した人々がそれぞれ帰路につき、
家で、家族と、またはひとりで、
いつものテーブルで、いつものお皿とカトラリーで
楽しく、または静かに、ごはんを楽しむのだ、と思うと、
たまに、泣きそうになるんです・・・。

この、つながっている感、は、
スーパーに並んでいるパックされたおそうざいでは
感じられないと思います。
大きなグラタン皿から、取り分けられた自分の分、
というのが、いいんだよなぁ。
見ず知らずの人とでも、分け合って、
おいしさを共有している気持ちになるから。


この本に載っているのは、
ものすごくクラシックなお料理です。
おじいちゃんのお父さんもいつも食べてたような。

このレシピを作っていると、なんだかもう、
古い料理だの、新しい料理だの、
手間がかかってやっかいな料理だの、
手間がかからないからいい料理だの、
もう、もう、もう、
そんなこと、どーだっていいのだ!てやんでい!
という気持ちになります。

フランスという遠い国で、
長い長い歴史の中、たくさんの人の
知恵と愛情がこもって生まれて変化してきた料理。
それが、今になって、日本にいる自分の手の中に
ほわん、とやって来る奇跡。
それを、大事に大事に、ただただ楽しみたいと思うのです。


2014年07月13日

タルト本、重版になりました!

『型なしタルト  シュクレ&サレ』が 重版になりました!

見てくださったたくさんの方々、
ありがとうございます。

本を見て作った、というお話も教えてもらって、
うれしいうれしい。
ぶどうと白ワインのジュレのタルトを作ってくれたと聞いて、
お! 暑くなってきたし、きらきらちゅるちゅる冷たいタルト、
おいしいもんねー!と思ったり、
なすとひき肉にヨーグルトのタルトを作ってくれたと聞いて、
わお!そこからですか! 私と趣味が似てるかもー!と思ったり。
うれしいうれしい。
楽しい楽しい。
ありがとうありがとう。


2014年07月04日

わたしの香川日記 3

さて。
講釈をひとつ。
うどんのたしなみ方、とでも言いましょうか。

はじめて、うどん県でうどんを食べるときは、
生醤油でいただくメニューを選びましょう。
目の前にうどんがきたら、まず、そのきらきらとしたつやを愛でます。
そして、そのうどんが太麺なのか細麺なのか、はたまた
オリジナルの太さ麺なのか、と見極めます。
&、うどんの角はすっぱりと角張って切られているのか?
少し丸みがあるのか? それとも丸いのか?
うどんはまっすぐなのか? または、ひねりが加えられているのか?
その形状をチェックチェック。
ほうほうほう、そういうコトですか、と、
ぐいぐいと、作り手の心意気にせまっていくワケです。
そして、ここで、やっと、醤油を・・・・と思ったあなた! 甘—い!
まずは、1本、うどんをすくい、
ちゅるり、と食べるのです。
唇を通るときのなめらかさ、弾力を確かめつつ、
はむ!と噛みます。
ここでもう一度、噛み応えとそして、いちばん大事なこと、
粉の風味を確かめるのです。
はむはむはむ、と噛んでいくと、ほのかに甘い粉の風味が・・・・
そしたらそれは、さぬきの夢、という地粉で作られたうどんである可能性が高い。
ここにも、作り手のスピリットが感じられるワケです。

さあ、ここまできたら、あとは醤油をちちっとかけて、一気呵成、
ダイソンの掃除機になった気持ちで
やーーーーっっっ!と、勇んで吸い込み食べるのです!
あ、ちなみに、ここまで来る、と言っても、そうそう時間はかけてはいけませんよ。
ダイソンになるまで、数秒で素早くチェック&トライをせねばなりません。

これが、まさしく、香川うどん道なのであります。

以上。
って、実は、小豆島の学校の先生に実習付きで教えてもらったことの
受け売りなんですけどね。 

深夜でもやっているうどん屋さん、
いくつか行きたいところをチェックして行ったのですが、
先生が、そこよりここ!と連れて行ってくれたところが、
すごくおいしかったなぁ! 五右衛門?という うどん屋さん。

滞在中、4軒のうどん屋さんに連れて行ってもらいましたが、
どこも個性的&ファミリアル。蛇口から うどんのだしが出てきたり。
こんにゃくの天ぷら、とか、高野豆腐の天ぷらなんていうのが
あったり。(もちろん、食べてみましたよ。これがうんまい!)

そして。
かの地の方々は、ともかく、うどんを食べるのが早い!
男子のみならず女子までもが。
まるで、早食い競争のコンテスト会場、
しかも、最終決戦の場に、不意に自分がワープした気持ちになります。
私だって、負けじと、やーやーやー!と脇目も振らず
頑張って食べているのに、
周りのみんなは一瞬でなくなっているんだもん。
思わず、二度見しちゃったこと、数知れず・・・。

うどんは飲み物だから!(by 40代女子)との力強いお言葉が
今も私のアタマの中をぐるぐるとまわっています・・・。
ああ、いつか、私にも、うどんを飲めるようになる日がくるのでしょうか・・・。

つづく。

わたしの香川日記 2

ずっと行きたいと思いを寄せていた うどん県。
楽しかったなぁ!

今思い出すと、滞在中、
おいしい!と 楽しい!しか言っていなかった気がします・・・。
人間、究極は、ほんのわずかの言葉だけで
気持ちのすべてを表せるものなのですね。

今回すごく思ったのは、
訪問先のその場所が好きになるか、とか、楽しめるか、というのは、
その土地に暮らす人々に寄るところが、
やっぱりすごく本当に大きいのだな〜ということ。

自分の暮らす土地を心から愛して、大切にしている人々がいる土地。
人に見せるためでなく、自分たちが楽しむためにしている日々の営み。
でも、他所からのヒトも快く、いつでも受け入れて、
触れさせてくることを厭わない人々がいる土地。
いいなぁー。

日々食べているものを、日々見ている景色を、
日々接しているその土地の隣人たちを、
そして、おじいちゃんや、おばあちゃん、もっと前の世代から
脈々と受け継がれている習慣を、とても大事そうに教えてくれて、
そういう全部を
笑顔で、自慢げに見せてくれる人々がいる土地。


そのことは、東京や日本が、どんな風に観光客と接していくか、
ということにも、すごくつながるよなぁ。
もてなす、ということは、お客様の立場になることもすごく大事だけれど、
それが、向こう側だけに偏って、
もてなす側が、いつもしないことをしたりすると、
なんだか、ちぐはぐな空気が生まれてしまうし。

旅する人が触れたいのは、
その土地の空気と人々。
別に東京やニューヨークにあるような、最先端とうたわれるような
おしゃれなものなんかは、求めていない。(私は、ね。)
その土地の日常に、ふいっと、まさにトリップしてみたいのだから。


選んで東京にいる私。
選んで今の場所に住む私。
訪れた誰かに、自分が選んでこの場所にいるワケを
どんな風に見せられるかな?


つづく。

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